支給申請は修了から1か月以内
講座を修了しても、黙って振り込まれるわけではありません。
自分で申請します。しかも期限は1か月です。省令に日数が書かれているので、そこを確かめます。
一般教育訓練は修了から1か月以内
雇用保険法施行規則にこうあります。
教育訓練給付金支給対象者は、一般教育訓練に係る教育訓練給付金の支給を受けようとするときは、当該教育訓練給付金の支給に係る一般教育訓練を修了した日の翌日から起算して一箇月以内に、教育訓練給付金(第百一条の二の七第一号及び第二号関係)支給申請書(様式第三十三号の二)に次の各号に掲げる書類を添えて管轄公共職業安定所の長に提出しなければならない。
「修了した日の翌日から起算して一箇月以内」です。
修了証が届くのを待っているうちに過ぎることがあります。修了の見込みが立った時点で、必要な書類を確認しておいてください。
特定一般も同じ起算点
特定一般教育訓練の40%分も、書き方は同じです。
前項の規定による通知を受けた第百一条の二の七第二号に掲げる者に該当する教育訓練給付金支給対象者は、特定一般教育訓練に係る教育訓練給付金の支給を受けようとするときは、当該教育訓練給付金の支給に係る特定一般教育訓練を修了した日の翌日から起算して一箇月以内に、教育訓練給付金(第百一条の二の七第一号及び第二号関係)支給申請書に次の各号に掲げる書類を添えて管轄公共職業安定所の長に提出しなければならない。
ここまでは修了が起点です。
追加分は起算点が変わる
特定一般の上乗せ(50%との差額)は、条件が増えるぶん起算点も変わります。
第二項の規定による通知を受けた第百一条の二の七第三号に掲げる者に該当する教育訓練給付金支給対象者は、特定一般教育訓練に係る教育訓練給付金の支給を受けようとするときは、当該特定一般教育訓練を修了し、当該特定一般教育訓練に係る資格を取得等し、かつ、一般被保険者又は高年齢被保険者として雇用された日の翌日から起算して一箇月以内(一般被保険者又は高年齢被保険者として雇用されている者にあつては、当該特定一般教育訓練を修了し、かつ、当該特定一般教育訓練に係る資格を取得等した日の翌日から起算して一箇月以内)に、次の各号に掲げる書類を添えて教育訓練給付金(第百一条の二の七第三号関係)支給申請書(様式第三十三号の二の三)を管轄公共職業安定所の長に提出しなければならない。
長いですが、起算点は在職中かどうかで分かれます。
| 状況 | 起算点 |
|---|---|
| 修了後に就職した | 雇用された日の翌日 |
| すでに在職している | 資格を取得等した日の翌日 |
どちらも1か月以内です。資格の合格発表から動くことになるので、発表日を確認しておいてください。
申請先はハローワーク
窓口はスクールではありません。
教育訓練給付金の支給申請は、お住まいを管轄するハローワークで受付しています。
条文の側でも「管轄公共職業安定所の長に提出しなければならない」となっています。住んでいる場所を管轄するハローワークです。受講した場所ではありません。
用意するもの
条文は「次の各号に掲げる書類を添えて」としています。実務で要るのは次のあたりです。
- 支給申請書(様式が区分ごとに違う)
- 講座の実施者が出す修了証明書
- 領収書(受講のために支払った費用を証明するもの)
- 本人・住所の確認書類、マイナンバーの確認書類
- 雇用保険被保険者証など、被保険者であったことが分かるもの
領収書は再発行されないことがあります。 受け取った時点で保管してください。分割で払った場合は、全部そろっているかを確認します。
専門実践だけ流れが違う
専門実践教育訓練は、修了してから一度に申請する形ではありません。受講中に6か月ごとの申請があります。
さらに、受講を始める前にも手続きがあります。訓練前のキャリアコンサルティングを受け、受講開始前に申請しておく必要があります。
ここを飛ばすと、修了しても受け取れません。専門実践の講座を選ぶ場合は、申し込みより前にハローワークへ行くことになります。
区分ごとの率と上限は給付の対象は指定された講座だけにまとめました。
期限を過ぎたらどうなるか
省令は「一箇月以内に……提出しなければならない」と書いています。過ぎた場合の救済は書かれていません。
やむを得ない理由がある場合の扱いはハローワークの判断になるので、遅れそうだと分かった時点で早めに窓口へ相談してください。黙って過ぎると、確かめる相手もいなくなります。
在職中でも自分で行く
会社が手続きをしてくれる制度ではありません。雇用保険の被保険者であっても、申請するのは本人です。
平日の日中しか窓口が開いていないので、休みを取る前提で日程を組むことになります。郵送やオンラインでの受付をしているかは地域によって違うため、管轄のハローワークに先に確認しておくと1回で済みます。
支給されるまでの期間
申請してから振り込まれるまでには時間がかかります。受講料を立て替える形になるので、資金の面では「戻ってくる前提で借りる」よりも「一度は自分で払える範囲にする」ほうが安全です。
専門実践のように受講中に支給がある区分でも、最初の6か月ぶんが出るのは受講を始めてからになります。入学金と初回の受講料は先に払うことになります。
落としやすいところ
- 修了日を勘違いする — 最終講義の日ではなく、講座の実施者が証明する修了日
- 領収書を捨てる — 費用を証明できないと、率をかける元の額が出ない
- 専門実践で事前手続きを飛ばす — 受講開始前の申請が要る
- 管轄を間違える — 住所地のハローワーク
1と3は、始まる前に確かめておかないと取り返せません。
受け取ったあとに気をつけること
支給を受けると、次に受給できるまでの期間が新しく数え直しになります。続けて別の講座を受けるつもりなら、この点を先に見ておいてください。
条文は、前に受給していた場合はそれ以前の被保険者であった期間を算入しないと定めています。2回目を考えるなら、期間の計算からやり直すことになります。
記録として残しておくもの
- 支給申請書の控え
- 修了証明書の写し
- 領収書(原本を提出する場合は写しを取っておく)
- 支給決定の通知
2回目の申請や、確定申告で医療費以外の控除を確認するときに使うことがあります。提出した書類は返ってこないことがあるので、出す前に写しを取る習慣にしてください。
家族に扶養されている場合
雇用保険の被保険者であることが前提なので、扶養に入っていて働いていない場合は対象になりません。パートで働いていても、週の所定労働時間が短く雇用保険に入っていないなら同じです。
自分が被保険者かどうかは給与明細で確かめられます。雇用保険料が引かれていれば入っています。引かれていない場合は、勤め先に加入の要件を満たしているかを確認してください。
まとめ
- 一般・特定一般は修了した日の翌日から1か月以内
- 特定一般の上乗せは、雇用された日または資格を取得等した日が起算点
- 提出先は住所地を管轄するハローワーク
- 領収書と修了証明書が要る。領収書は保管しておく
- 専門実践は受講開始前の手続きと、受講中6か月ごとの申請がある
修了してから調べ始めると、1か月では足りないことがあります。